外構を考えるとき、フェンスはどんな種類を選べばいいの?

外構を考える時、周囲の視線から家の人の生活を守るフェンスは、家づくりには欠かせない要素のうちの一つです。しかし、家の周囲に配置するものなだけに、家全体のデザインや雰囲気にどのくらい影響するのか気になるところですよね。フェンスの種類や実際の施工例などを見ていきましょう。

門周りとフェンス・塀の基礎知識

「家を建てたい・リフォームしたい」と考えた時、皆さんはどの部分に最も力を入れて家づくりをしたいと考えられますか?

綺麗でおしゃれな外壁を使いたい!

全面無垢の床で暖かさを感じたい!

庭には素敵な植栽を植えて、常に自然を感じたい!

などなど、人によって要望は様々でしょう。家に対する考え方や価値観が一人一人異なるのは当然のことです。

しかしながら、家の顔ともいえる門周りや家周囲のフェンス・塀の部分の検討については、家づくりの工程の中でも後回しになりがちです。家は内装や外観だけが重要な要素ではなく、外構も含めたトータルの雰囲気づくりやイメージづくりが重要になってくるものです。例え立派な外壁や豪華な内装を採用したとしても、家の周囲を構成する門周りやフェンス・塀がそれらのイメージとかけ離れたものを使っていたとしたらと思うと、いかがでしょうか?

この記事では、意外と重要な役割を果たしてくれる門周りやフェンス・塀などの外構について詳しく書いていきます。

外構は、家のイメージ作りに欠かせない要素

門周りは、来訪者を迎える「家の顔」として、家そのものの外観や内装等の要素と並んで重要な役割を果たしてくれます。門周りのデザインを少し工夫するだけで、来訪者や行き交う人々に対して与えるイメージはガラッと変わることもあります。

フェンス・塀は、敷地の境界に設置して第三者の侵入を防止したり、家の周囲からの視線を遮ったりするのに欠かせないものですが、それだけが役割ではありません。外壁や植栽等との組み合わせによって、家全体のデザインの調和を図ってくれます。たとえおしゃれな外壁や素晴らしい植栽を配置していたとしても、それらと親和性のないフェンス・塀を選択してしまうと、家全体がちぐはぐな印象になってしまう可能性もあるのです。

門扉やフェンス・塀にどのような材質を選択するかによって、家の全体的なイメージやそこに住む人の感受性を表現することができます。以下は、主に門扉やフェンスに使われる材質のほんの一例です。

  • アルミ・・・軽やかでスタイリッシュな印象を与えてくれます。
  • 鋳物・・・重厚なイメージがあります。
  • 樹脂・・・木材のような風合いを出すことができます。

また、フェンス・塀は外側から家を見た場合のイメージを左右するだけでなく、その家に住んでいる人にとっての「居心地」「解放感」にも影響を及ぼしています。

必要以上に高すぎるフェンス・塀は家から見える外の景色を遮り、開放感を減少させてしまいますし、生活していて窮屈な思いをしてしまうかもしれません。適切な高さやデザインのフェンス・塀を選ぶことは、快適な住環境を確保するという観点からも重要なことなのです。

外構工事で注意するポイントとは?

外構を施工する際、フェンス・塀は家のデザインや居心地・住み心地を考える上でも重要な要素ですが、本来の目的である目隠しとしての観点から見てみましょう。

部屋の中から外を見たときに、「遮るものが何もなく、外の景色を余すところなく楽しむことができる」というのが理想と言えば理想ですが、なかなかそうは行きません。実際の家づくりやリフォームの多くは、周囲に道路や他の人の家がある状況の中で行われるため、周辺環境も考慮した適切な高さおよび材質のフェンス・塀の設置が必要となります。

実際の施工例を見てみましょう。

実例を見ていてもわかるように、目隠しのためとは言え、家の周囲を全て覆い隠してしまうような配置はしていません。これは、家全体の雰囲気やデザインを守るという観点もありますが、家に住む人や周辺の住民に圧迫感を与えないように工夫されているからです。

外壁・塀とフェンスの色を見てもわかるように、茶色系のフェンスを使用しており、家全体の雰囲気・イメージを損なわないような工夫が凝らされており、調和のとれた、落ち着いた印象を与えてくれます。

また、家の周囲に配置するフェンスは、風通しや採光とも密接な関係があります。風通しが悪く、部屋の中に光もあまり入ってこない家は、住んでいても心地良さが半減されてしまいますよね。こうした要素をトータルで考えた上で、「住みやすさ」を意識したフェンス・塀を選択するべきなのです。

人気のイングリッシュガーデンでの外構の考え方とは?

イングリッシュガーデンというものを聞いたことがあるでしょうか?自然の風合いを大事にした庭造りのことで、プラスチックや金属などの人工物を極力なくし、植物や自然のあるがままの姿を表現しています。

画像を見てもわかるように、まるでちょっとした森の中の小路を歩いているような情景です。眺めているだけで安らぎを与えてくれて、ずっとそこに滞在していたいと思わせるようなイメージですが、実はイングリッシュガーデンを作っていくに当たって、注意すべきポイントが2つあります。

ベンチや通路・フェンスには自然由来のものを配置

イングリッシュガーデンは、上述したように「自然の風合いを大事にした庭」です。

せっかく植栽や花の種類や配置にこだわっていても、鉄製のベンチやアルミ製の門柱を採用していては、イングリッシュガーデンとしての全体的なバランスが崩れてしまいます。

「イングリッシュガーデンを作りたい!」と思うのなら、庭に人工物を置いたり家の周囲にフェンスを配置する場合は、自然由来(木製など)の材料を使っているものを配置するようにしましょう。こうすることで、イングリッシュガーデンの自然の風合いや雰囲気を損なうことなく、調和のとれた庭になることでしょう。

また、木製のベンチや門柱・フェンスに加え、通路に木製の板や石畳のような素材を使うことで良いアクセントになって、「緑あふれる森の小路」のような庭を演出することができます。

植栽や緑は背の低いものを手前に

イングリッシュガーデンを作るときのコツとして、植栽や緑は手前に背の低い種類を配置し、奥に向かっていくにつれて背の高い種類を配置するようにしましょう。こうすることで、庭全体に奥行きを持たせることができ、広く感じさせる効果があります。是非試してみてください。

どうやって目隠し対策をすればいいの?

フェンス・塀が目隠し対策になることは説明しました。フェンス・塀の配置により家の人のプライバシーを守りつつ、上手に配置することで家全体のデザイン・雰囲気をより豊かにさせることができ、住む人の居心地・住み心地もより良いものにしてくれます。

では、実際の目隠し対策としては、どのような方法・種類があるのでしょうか?

植栽が目隠しの役目を果たしてくれる

こちらのお宅では、生垣を目隠しとして利用しています。

背の高いフェンス・塀などを目隠しとして使用すると、家の中を外から見られるという心配はしなくても済むかもしれません。しかしながら、あまりに背の高いフェンス・塀は、家から眺める景色を害してしまいますし、採光や風通しの面から見ても好ましいものではありません。また、住んでいてもどこか圧迫感を感じるかもしれません。

さらに、家の周囲を背の高いフェンスで覆ってしまうと、外の人や近所の人にとっても「閉ざされた雰囲気の家」というイメージを与えてしまいかねません。いくらプライバシーを守るためだからと言っても、過剰な目隠し対策は人と人との間に心理的な壁を作ってしまうことに繋がる可能性もあります。

その点、植栽を目隠しとして使用するというのは、家に住む人のプライバシーをある程度守りつつ、視覚面でも家の内外を問わず人に安らぎを与えてくれます。また、夏など日差しの強いときは通風を確保できるとともに木陰を形成し、涼しげな印象を与えてくれるのです。

和風庭園では竹垣もおススメ

 

竹垣を目隠しとして使用することもできます。

竹という素材は、その美しい風合いが和風庭園の雰囲気にマッチし、経年とともに表情を変えていく、日本人と古くから馴染みの深い素材です。

様々な種類のある竹垣ですが、中でも「建仁寺垣」は、縦にした竹を抜け目なく並べた竹垣で、日本においても地域を問わず頻繁に目にすることのできるものですが、目隠しとしての機能も申し分ありません。

また、主にメーカーの既製品を使用するアルミ製の目隠しフェンスなどと異なり、竹は加工が容易にできることから、細かいサイズ調整に柔軟に対応できることも、メリットの一つとして挙げられます。

和の雰囲気が好きで、和風庭園に興味があるという方は、竹垣を目隠しフェンスとして使うことも検討されてはいかがでしょうか?

通風や採光にも配慮した目隠しフェンスもある

植栽を目隠しとして使用することができるとは言え、それだけでは完璧に家の中の生活を外部の視線からシャットアウトするのも難しいものです。プライバシー保護の観点から、目隠しフェンスをどうしても使用したいという方もいらっしゃるかもしれません。

目隠しフェンスを使用してプライバシーを守りつつ、通風や採光も犠牲にしたくない!

という要望もあって当然のことと思われます。

そのような方のために、通風や採光を確保することができる目隠しフェンスがあるのはご存知でしょうか?

ルーバーフェンスは通風も確保できる

目隠しフェンスは通風が遮られるというイメージがあるかもしれませんが、ルーバーフェンスを使用すれば、通風を確保した状態で、目隠しフェンスの役割も果たしてくれます。

ルーバーフェンスは、細長い板をやや角度をつけて平行に取り付けることにより、目隠し効果を犠牲にせずに板と板の隙間から風を取り込むことができるというものです。

単純に隙間の空いたフェンスは目隠し効果が心配、でも通風も確保したい・・・

という方にはおススメのフェンスです。

ポリカーボネートパネルのフェンスは採光良好

光の入る住空間を実現したいという人には、ポリカーボネートパネル(有機ガラス)のフェンスがおすすめです。

耐衝撃性が通常のガラスの約200倍以上あり、同じ材質は戦闘機のコックピットのキャノピー部分にも使われているほど、耐衝撃性に秀でた素材です。

また、透明性があるため採光も問題ありません。外から見ると擦りガラスのように中の人影が少し見える程度ですので、それが気にならないという人にはぴったりのフェンスとも言えます。庭の目隠しフェンスとしても使用できますし、採光が欲しい洗濯物干し場などでも活躍してくれるフェンスです。

まとめ

プライバシー保護のためだけではなく、家の雰囲気やデザインを考える上でも大切な役割を果たすフェンス・塀ですが、周辺の住民の方に配慮するという意味でも、過剰すぎる目隠しフェンスは心理的な壁を作ってしまう原因ともなります。また、圧迫感のある環境で生活していても、安らぎを得ることができないという人もいるかと思われます。全体的な家作り・エクステリアのイメージを壊さないフェンス・塀を施工したいところです。

また、ポリカーボネートパネルのような特殊な素材を使ったフェンスを紹介したように、目隠しフェンスのデメリットを感じさせないような工夫を凝らした製品が各建材メーカーから発売されています。アンテナを高く持ち、自分のライフスタイルや趣味趣向に最も合ったフェンス・塀を自ら考えて選択するということが必要かもしれませんね。

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